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街路の花壇と庭の生育環境の違い [ガーデニング]

庭で育つ多年草が街路の花壇ではまったく成長しないどころか、ちょっと雨が降らないくらいで枯れてしまうことがままある。

そもそも街路の花壇が多年草にとって不向きなのは、コンクリート構造物に囲まれているので乾燥しやすいことである。さらに、街路樹が植えてある花壇は、木の根が多年草の生育を邪魔する。せっかく散水しても大部分が木の根の方に水分が取られてしまうことが多い。

街路の花壇は、概して日当たりが良い場所に設置されるため、半日陰向きの多年草には酷な環境となる。


半日陰向きの多年草(アスチルベ、ミヤコワスレ)を日当たりの良い場所に植えるには、日頃の水遣りが欠かせない。この点、広々とした公園などに植えてある多年草(クロコスミス、ルピナス、シダルセア、フロックス、ケローネ)あたりは問題ない。


クロコスミス202207.jpg


ルピナス2021.jpg


シダルセア202207.jpg


従って、庭で育ったからと言って、すべて街路の花壇に植えて問題なく育つと錯覚すべきではない。


土の問題もある。建設残土みたいな養分がなく、しまりやすい土の場合は、土を足すなど入れ替える必要がある。土が少なければ、その分乾燥しやすくなる。スコップで掘り起こしてみて土の深さが20cmあるかどうかくらいは確かめる必要がある。また、街路の花壇は、往来が多いことなどから雑草が増えやすい。草むしりは、少なくとも月1回、初夏の時期は月2回は必要。

これを面倒くさがっていては、街路の花壇は維持できない。


街路の花壇で見かける植物の中でアヤメ、ギボウシなどが主流なのは、そうした生育環境の悪さを加味し、何とかメインテナンスフリーの花壇にしようとした結果である。さらに、見栄えする多年草を植えても、自動車、自転車に踏まれたり、盗掘されるリスクもある。自分で植えたものが踏まれ、盗まれていい気はしない。協力者も普通は現れない。たった一人でもやる覚悟が必要である。


この数年、街路の雰囲気を良くしようとして取組んできたが、これだけの悪環境を克服する努力と根気がないと続けられないのである。

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よいこ

ご訪問ありがとうございました
ルピナスキレイですね
今年始めたルピナスは、瞬殺でショックでした
by よいこ (2022-08-16 07:56) 

駄洒落好きな庭師

よいこ様
ルピナスは、我が家の庭では、昨年分のタネが庭のあちこちに飛散、庭を占領する勢いにあります。せっせと抜いているところです。
by 駄洒落好きな庭師 (2022-08-16 12:20) 

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