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人生の選択 出世が最優先か [懐古録 余生]

左遷されて3年目の冬、たまたま出張した事業所の所長である、元の上司(その時は専務)に挨拶に行った。その上司は、出世はしたものの出先の職場で一人孤立、話し相手がいない様子であった。
私は、一時期体調が悪く酒も飲めない状況だったが、日々温泉通いし何とか回復した、今の職場に転勤する直前に入院することになったが、幸いなんともないという趣旨のことを報告した。
専務は、私の話を聞き、一度一緒に酒を飲もうと言った。
私は信じられなかった。専務の前の職場で専務の依頼により、現地出張した際、酒席の話がなかったからである。その時以来、私は専務から嫌われており、酒席の話も挨拶程度の話と受け流した。
専務と酒を飲んで良い事があるとはとても思えなかった。仮に酒を飲み、専務のお蔭で出世できたところで、付き合い酒が増え寿命を縮まるのではないかと本心で思った。
出世と寿命どちらかを選ばざるを得なくなったのである。
結局私は、酒席の誘いを断り、中途退社を選んだ。
部下からチヤホヤされて出世したこともわからず、自分の都合で酒を飲もうと言う、専務の了見に付き合う気はなかったことになるが、今となってはそれで良かったと思うことにしている。

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