認知症の方がどういう挙動、反応を示すのか、知っている方は知っていることであるが、最近、認知症を疑うレベルの方に遭遇し、その深刻さに愕然としつつある。



認知症は、一般的には、「さっき言ったことを覚えていない」症状として知られている。



2ケースの事例で説明したい。



・自治会役員のケース

先日、自治会役員(76歳)に対し、ある目的で自治会役員に確認を求めるメールを送付した。返事は来た。何回来たか。なんと、ほぼ同じ文面で4回である。

このような方に自治会役員を続けていただく必要はあるのだろうか。



・ある健脚登山者のケース

ある登山口の駐車場で、75~80歳前後の方と隣り合わせになり、ほぼ同時刻に登山開始した。その方はかなりの健脚者らしく、あっと言う間に視界から消えた。ところが、登山道の中間地点の水場(登山口から約5キロの地点)で下山することにしたのであろうか。(20分遅れくらいで登る)私と(中間地点から1キロくらいの地点)鉢合わせすることとなった。


やりとりはこんな感じ。



相手「こんにちは」

私「下山されるのですか」

相手「違う。頂上を目指している」

私「頂上はあちらですよ」

相手「そんなはずはない」

私「私と登山口の駐車場で話ししたことを覚えてませんか。私のスマホの地図で現在地確認したらこうなってますよ。一緒に私のスマホの地図を見て下さい。」

相手「(その方が所有するガーミンのGPSで確認後)、水場で休憩した後、進む方向を間違ったようだ。前にもこんな間違いがあった」

私「30分はロスしているようなので、私に構わず先に行って下さい」

相手「了解」



皆さんはどう思われたであろうか。ちなみに、その登山コースは道迷いする地点は少ないものの、頂上以外の標識は十分とは言えない。


私はこの方の認知症を疑っている。

登山は認知症予防に有効と言われている。認知症対策の一環として登山活動を選択している方がいることは知っている。しかし、私が遭遇した方には果たして有効なのか。これ以上こういう方を放置すると、道迷いしやすい山域で行方不明者となりそうな気がしているところである。




認知症予防に登山の勧め

http://gifujac.com/?activity=%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87%E4%BA%88%E9%98%B2%E3%81%AB%E7%99%BB%E5%B1%B1%E3%81%AE%E5%8B%A7%E3%82%81


NHK「登山1万回の約束-認知症を抱える夫婦の記録-」

https://blog.goo.ne.jp/usmle1789/e/9adb3107503da8dfb332924a8f8ad1eb