アマゾンでの高評価に釣られ、フランス人演奏家フランソワ・デュモンのラヴェルピアノ全集のCDを購入した。







ラヴェルのピアノ曲については、ロベール・カサドシュ、サンソン・フランソワ、アルゲリッチのCDを所蔵している。これらと比較すると、フランソワ・デュモンの演奏は、音の濁り、音の歪みがなく、透明感ある演奏に仕上がっている。



録音技術、調律の素晴らしさに言及したCD評があったが、そのとおりの出来栄えと思った。アナログ的な録音の場合、大きな音のみが強調して録音され、小さな音が聞き取りにくいというアンバランスがあるような気がするが、この録音は、大きな音、小さな音歪みなく聞こえる。

これまで、音の濁り、歪みが気になって、「鏡」、「夜のガスパール」を苦手としてきたが、このCDに関しては、そんなことはない。聴きやすいのである。


すっきりした透明感、それでいて品位ある演奏に仕上がっている。


食パンに例えて言うと、焼き立ての1000円のパンが、フランソワ・デュモンの演奏にあると思っていいのではないか。