全集ものがいろいろ発売されているモーツアルトのピアノソナタ集については、いわゆる名手による演奏ものが名盤とは限らない。一曲ないし数曲だけうまく弾ける演奏家がいたとしても全曲となるとどうか。

モーツアルトピアノソナタ集ならではの難しさがある。ピアノを弾かれる方なら常識。テクニックがあれば元気一杯に弾けばいいというものでもない。


名盤と言われるものはピリスの2回目の録音とされるが、名盤だから真っ先に買うべきか。私は悩んだ。いろいろ迷いつつ数セット買い揃えた。


・最初にどれを買うべきか?

ピリスの若い時代の演奏のもの(ピリスの1回目の録音)をお薦めしたい。価格的に安く、弾き手の純粋な情熱、神聖さ、リズミカルなタッチが感じられる。




・モーツアルトらしい神聖な雰囲気がある演奏

リリー・クラウスか仲道郁代。

リリー・クラウスは綺麗好きな人向き。仲道郁代はややノクターン風。






・テクニック的に上を目指したい方向けの演奏

内田光子かZachariasあたり。




・BGMに適している演奏

バレンボイムかブレンデル。



次はグレン・グールドあたりを買おうかと思っている。

いろいろ聴き比べた結果となるが、モーツアルトのピアノソナタに関しては、女性ピアニストの感性が男性ピアニストを上回っているようである。