クラシック音楽の世界は、音楽雑誌等の評判で売れ行きが決まる世界になっているところがある。

それによって得をしたのはユダヤ人演奏家たちと言われている。



演奏が一定水準以上にあれば、後はスポンサーの力がものをいうところがある。



バロック音楽の世界では、あのヴィヴァルディの「四季」の演奏からイムジチが圧倒的なシエアのようだ。


しかし、正直言って、イムジチの演奏は常に張りつめていて聴いていて緊張感を強いられる。演奏として素晴らしいのは素直に認めるのであるが付き合っていて疲れるのである。

正座してクラシック音楽鑑賞したい人ならそれでもいい。私の場合、BGM的な聴き方、ながら聴取なので性に合わない。


イタリア人指揮者クラウディオ・シモーネの場合はそんなことはない。演奏場所での残響効果があり、ベネツィアのどこかの(歴史的)施設で聴いているような空気感がある。そこがたまらない。演奏も録音もピカ一とは思えないが、落ち着いたあっさり目の演奏が聴ける。


お値段は、イムジチが似たような企画のボックスセットを出した場合の、おそらく3分の1くらいの価格。何でもかんでも値上がりする昨今、えーこの価格で!(*_*)と驚愕する価格。



お薦めのセットは「ヴィヴァルディ: 協奏曲集」、「アルビノーニ: コレクターズ・エディション」。







演奏について言うと、「四季」についてはこういう表現方法があるのかというレベルの優美さがある。実際の録音場所まで確認していないが、ベネツィアで聴いている気にさせる雰囲気を含め、何となく得した気分になるセットである。